自分の場合は、大学時代はどちらかというと、頭脳を鍛えるというよりは感性や感覚を磨いていたといった感じでした。
大学の課題自体も、どちらかというと疑問に思うことや感じたことを形に表現するといった感じのものが比較的多かったようにも思えます。そして、建築のことから都市計画、地域活性化、外構のデザイン的なものまで、課題やゼミで幅広く考えさせられたことが今に活きております。
実際に、バリバリの工学系の大学出身の方と芸工大などのデザインを採り入れている大学出身の方を比べると、感性の部分が大分異なっているように感じてしまいます。
土木構造設計ですと、力学的なものや数値的なものを要求されますが、公園などの空間設計をする上では、その他に感性的なものが必要とされ、それを持ち合わせるかどうかで考え方が大分変わってきます。(理論だけでも、感性だけでもダメで、両方をバランスよく持ち合わせることが重要です。)
地域の風景やまち場の景観、公園の景観など、景観構成を読み取ることに対しては、理論的考えもありますが、同時に感覚的なものも必要となります。
大学時代に、建築のエスキースや景観構成図、ゾーニング図などを描くことを訓練していたわけですから、今となっては自然とそのような形を描くことができる感じです。
平面的に検討してから、現地にて再度書き込みをします。学生時代の課題の要領が活きてきます。 |
学生時代の課題は、無駄ではありません。設計課題をこなしてきたことで、ベースがしっかりしているのですから、これらの経験を糧にして社会人になってからの経験や知識を積み上げていけばいいと思います。
よく、机上だけで設計をしてしまうことがありますが、空間を設計する場合は、現地に足を運んで調査をするなり、その場の空気を感じ取ることに勝るものはありません。
現地を見れば、その分「ヒラメキ」「新たな発見」も生まれやすいですしね。