設計・計画に携わってる者から見て、公園や都市、地域空間についてや 北関東でのランドスケープデザイン・造園外構設計の現状、身のまわりの出来事から思ったこと、日常の話題など気持ちまで含めてざっくばらんにレポート、つぶやいていきます。
(都市部より未熟な点もあれば、その逆もある。)


【東北芸工大 環境D 3期生のいま】

同期の仲間たちはそれぞれ、建築や都市計画の分野で活躍していますが、地方ですとこんな感じです。中央でしかできないこと、地方でしかできないこと、いろいろあります。

自分の周りの出来ごとを中心に、肌で感じたものごと 笑いや感動したこと 思ったこと あるときは苦悩の日々を。 ちぐはぐな文章は愛嬌ということでm(_ _)m

仕事をしていく上で、プランニングの仕事においては気持ちの部分も内容に大きく影響します。創造性のある仕事を「純粋にやっていくため」には大切な要素であると思いますので。

2012年5月17日木曜日

筑波研究学園都市をみる

つくばのまち

小学校の頃の思い出といえば、1985年のつくば博「科学万博」の会場でもあった、つくば。

研究機関等を集積した、近未来型のまちづくり、都市計画がおこなわれた場所でもあります。

つくばの都市模型(洞峰公園にて)

ある意味、何もないところから、当時の理想を追求したまちの骨格づくりをし、ランドスケープ的な視点で見れば、道の景観美や公園の配置、緑道のネットワークが考えられていることがよくわかる場所でもあります。

つくば市内にあるサイン (サインデザインが統一されています)


緑道ネットワーク

近年は、東京の秋葉原~つくばまでの「TX」(つくばエクスプレス)が開業し、都心との行き来がより活発化し、魅力ある都市へと成長していると感じる限りです。

TX つくば駅入口

つくば駅前 バスロータリー付近 総合案内サイン

つくば中央公園

つくば中央公園

景観や緑地の分野に特化してみると、スケールの大きさを感じるものとして、
まず、大通りのビスタが強烈に利いていること。

ビスタが強烈に利いている並木道

とちぎで見られるような北関東の景色とはスケール(大きさ)がまた違う。

洞峰公園メインエントランス こちらもきれいなビスタが利いている

研究学園都市の外側は(写真はありませんが...)、どちらかというと房総の下総台地の畑風景に近いものがあり、見方によっては南関東の農村風景のような感じもしました。



地区公園、近隣公園、運動公園を見ても、整備水準は高く(使っている素材、風景や場のつくりかたなど) 都心のオアシス的なおしゃれな緑空間のような感じの印象を受けます。

洞峰公園北駐車場角入口 モニュメンタルなゲートかな?

つくばセンタービル外構 つくば駅周辺

つくばセンタービル外構 つくば駅周辺

きっと、研究学園都市近郊に居住している方々のライフスタイルは、北関東のライフスタイルというよりも東京の多摩地区のような、ちょっと高貴なライフスタイルなのだとも感じたりもします。

まちの様子がおしゃれであれば、おのずとそのエリアに居住、行き来している方々の気質もその景観に飲み込まれてしまうような感じもします。
憩いの場所の質の良し悪しで、人々へ与える安らぎの質まで変わってくる感じもします。

つくばセンタービル外構の水景施設と広場
(ちょうど、つくば駅周辺ではイベントが開催されておりました。)




空間が大きい、小さいだけでなく、小さくても空間の質が高ければ、人々に利用される場所へと変貌を遂げることなのでしょう。

様々な空間を見ることで、自分たちのまち、地域に何が足りないのか、もしくは、こちらには特質したものが逆にあるというのを感じることで、地域の(人々が生活していく舞台)空間を考えること、仕事で言えばつくりあげていくことへの意欲が沸いてくるものだと思います。^^



人々の生活空間をつくりあげていくには、居住空間、上下水道などの生活インフラ、道路、鉄道などの交通インフラも第一に大切なのですが、人々がその空間を好きになれるか、なれないか、継続して居住をしてくれるかを左右するものとして、地域文化、風習、憩いの空間の質も大きく影響をするものであると考えます。

厳しい世の中とも言われていますが、常に殺伐とした環境で生活していては、どんどん心の病へ向かってしまい人々が生活をしていく都市空間(都市構成)としては未熟な感じもします。
生活できる環境がしっかりした上で、さらに高齢化社会への医療費削減の観点からも、健康で生活が出来る憩いの空間づくりについて、空間の再構成についても忘れずに考えていかなければならないことでしょう。