街区公園や近隣公園の設計の仕事。
街区公園は、広さ的に2500㎡(0.25ha)を標準とし、昔は児童公園と言われた部類で、ブランコ、滑り台、鉄棒、砂場などの子供たちが遊ぶ標準的なツールがありました。
近隣公園は、広さ的には20000㎡(2.0ha)を標準とする公園で、近年は防災機能を兼ね備えた公園としても整備されつつあります。
そこで、公園を設計するにあたり標準的な機能だけを盛り込めばいいのか? というのが課題となります。
公園を設計する上で、最低限守らなくてはいけないきまり(緑の面積の割合や運動施設の割合など)はあるのですが、どうもみんなが望んでいるような公園広場にするにはギャップがある。というように思います。
公園というものは、みんなが使ってくれてはじめて、整備した効果が現れるもの。
確かに、遊具や休憩施設などの公園施設は必要なのだけど、もっと自由な発想で必要なものをつくることが本来の姿であるように思います。
業務の上では、決まりに沿ってやるべきことは最低限のルールなのですが、面白みには欠けてしまいます。公共の事業なので、あまり斬新なものも出来ない。ある意味、設計者として抱えているジレンマです。
民間の開発、民間の外構整備では、その場所にふさわしい公園空間が創出されていますね。
公共だと、区画整理事業等において画一的に決められた中での公園整備なので、求められているものと、出来るもののギャップが大きいです。
なんとか、ならないものでしょうか。
縦割りの考え方、ある囲まれた考え方、パターン化されたルールの中で設計をすることは、ある意味効率はいいのかもしれませんが、物足りなさが残ります。
もう少し、まち全体の計画を見据えた公園などの公共空間づくりができれば、求められているもののギャップが少しでも解消できるのだろうと思います。
そして公園単体でなく、公園の空間がまちの中の一空間であることを認識しつつ、法的に決められた要素の他に、地域として求められているものを形づくることができれば◎に近づくのだろうと思います。
「こうしたい」という発想を先に考え、可能な限り法をクリアーさせていくという逆の考えの方が面白い、必要な公園空間ができるのではないでしょうか。
公園の設計をはじめとする空間デザイン分野の思考については、いろんなアイデア、発想を大切にしていくことがとても重要であると考えます。