設計・計画に携わってる者から見て、公園や都市、地域空間についてや 北関東でのランドスケープデザイン・造園外構設計の現状、身のまわりの出来事から思ったこと、日常の話題など気持ちまで含めてざっくばらんにレポート、つぶやいていきます。
(都市部より未熟な点もあれば、その逆もある。)


【東北芸工大 環境D 3期生のいま】

同期の仲間たちはそれぞれ、建築や都市計画の分野で活躍していますが、地方ですとこんな感じです。中央でしかできないこと、地方でしかできないこと、いろいろあります。

自分の周りの出来ごとを中心に、肌で感じたものごと 笑いや感動したこと 思ったこと あるときは苦悩の日々を。 ちぐはぐな文章は愛嬌ということでm(_ _)m

仕事をしていく上で、プランニングの仕事においては気持ちの部分も内容に大きく影響します。創造性のある仕事を「純粋にやっていくため」には大切な要素であると思いますので。

2012年6月2日土曜日

学生時代を振り返っての講評

先日(5/30)のこと、母校学生さんのランドスケイプデザイン課題を講評する貴重な機会をいただくことができました。
その中で、学生さんの課題作品を見ながら、自分の学生時代のこと、実際の仕事のこと、どのようにアドバイスしたらよいかなど、恥ずかしながら頭の中にいろんな思考が右往左往するような状況でもありましたが、何かのきっかけになればと思いまして、講評をさせていただきました。


大学裏の棚田風景を改めてみてみる

結果としては、自分の伝えたかったことの全てはお話することが出来ませんでしたが、大筋が伝わってくれていたら幸い だと思います。

(当日の補足として以下に記載いたします。どちらかというと、技術的内容というよりは今後の課題作成等への手法、考え方として...)
実際の設計などの仕事に置き換えてみると、調査→課題抽出→計画→設計→発表 という一通りの流れについて、それぞれのパート部分がしっかりしている必要があります。

実際の設計コンペや設計プロポーザル方式では、さまざまなしがらみがあるにしろ、それぞれの部分がしっかりし、どれかひとつがかけてしまった場合は、減点の対象となり尾を引いてしまう(落選する)ことが多々あるのです。


(減点となってしまうこと、力不足と見られてしまう原因として)
・発表は聞き取りやすいのだけど、内容が薄い。
・目的は△△なのだけど、出てきた内容は○○で少し思惑からずれてしまっている。(ずれていても、それに上回るものを提案できていれば、○となることもありますが...。)
・内容は濃いのだけど、発表は聞き取りにくい。
・しっかりとした調査はできているけど、提案内容が標準的。など

仕事のプレゼンテーションなどにおいて、重なる部分があり、自分にとっても得意場部分と苦手な部分が改めてみえてきました。

『学生時代の課題制作について、ある意味社会へ出てからの設計の仕事をしていくための訓練の場でもある』
足りないものについて指摘されると、悲観して自信ややる気を無くし、手がつかなくなる、落ち込んでしまうことが多々ありますが、実際にできているものごとについては、自信を持って欲しいと思います。
できているものごとについては、クリアーしているのですから。
クリアー出来ていないものについて、できるように努力すればいいのです。

フィールド周辺 : この辺の風景は10年前と変わらず。懐かしい!

「積み重ねてやってきたものについては、うそをつきません。」
得意なものは、引き続き伸ばしていき、足りないものについては努力し、徐々に自分のものにしてみれば大丈夫!
自分の学生の頃と見比べても、ランドスケイプの課題については 「内容的には濃い、上のレベルをいっている」 と感じました。
だからこそ、こなしてきたことには自信をもって欲しいと思います。
この先のどのような分野の課題、社会へ出てからの試練にきっと役に立つことでしょう。

実際の社会では、工期厳守などもっと厳しい状況もあります。途中までやっても最後まで出来ていないと評価されないこともあり、悔しい思いをしますので、学生のうちにスピードでこなすことに慣れているのであれば、将来への希望として◎です。

自分も学生時代のうちにいろいろ考え経験したことが、今の仕事においても役に立つことがあります。
自分にとっては、芸工大で学んだ課題を通じて、考え方の手法、ものごとの考え方は、他大学では経験できなかったことだと自負しています。
それがある意味、折れない精神力 につながっているのかなとも思ったりもします。


(上記に関連することとして)
「社会では、教育機関のようにきちんと教える術(すべ)が整っていないことがほとんど。」
その人のいいところを見ようとしなく、枠から外れていることに対して執拗にたたきつけるということがあります。いいものごとについて褒めるということがなかなか無く、悲しいと思うことが多々ありますが、それに負けない精神力(メンタル)も必要なのかなと思います。

地方の会社では特に年功序列であることがほとんどで権力が強い人の意見が通りやすいもの。問題点は訴え続ける必要が大いにありますが、場合によっては我慢することも時には必要なときも。人生なかなか難しいものです。


(一番大切なこととして)
あとは、一番大切なこととして、学生時代にしか経験できないことがあります。
それは、感性を磨くことやいろんな 疑問に対して考え抜いていくこと。
(せっかく、自分の考えで使うことの出来る時間がたくさんあるのだから...)


社会(設計などの仕事)で感覚が活きるときは、学生のときの経験が役にたっているよなと感じたりもしますし、社会へ出ると時間の制約やしがらみによってなかなか考える時間を与えてくれないということもよくあるのです。
(様々な活動への参加をし、積極的に動いていた感はありますが、それでも) もう少し、自分も学生時代に打ち込めばよかったなとも思うときが実はあります。確かにお金も無く出来ないことも多々あるのですが、工夫してやっておけばと思い返したりもします。
今になってわかること、勉強だけでなく、様々な活動から学ぶことは大いにあります。

フィールド周辺 : 大学裏の畑 (開学当初の自分たちの頃とはまた一味違いますね)


大学近くの龍山川 懐かしいところも残りつつも、10年前と比べると区画整理によりだいぶ風景が変わりましたね。

今の若者に必要なものとしては、いいところを引き出し、かつ負けないメンタル面も徐々に強くしていくことかなとも感じました。
磨けば光る感じの、潜在能力はあるのだと思いましたし。^^

足りないところは次へ結び付けられるよう補い、凹まず、プラス思考でね!

(課題製作の結論)
頑張れ! 近い将来、時代を担っていくであろう学生さん。 そして、自信を持って
自信を持って取り組めば、自ずと足りないものもカバーできるようになる。
高飛車ではもちろんいけないのだけど...。
自分も第一線を活躍されている上の方から見ればまだまだ未熟ですので、地道に頑張っていきます。お互いファイト!


(※ 今回の写真は、講評前に改めて散策した風景を撮影したものです。少し本題からそれてしまった?カナ。(苦笑...))