設計・計画に携わってる者から見て、公園や都市、地域空間についてや 北関東でのランドスケープデザイン・造園外構設計の現状、身のまわりの出来事から思ったこと、日常の話題など気持ちまで含めてざっくばらんにレポート、つぶやいていきます。
(都市部より未熟な点もあれば、その逆もある。)


【東北芸工大 環境D 3期生のいま】

同期の仲間たちはそれぞれ、建築や都市計画の分野で活躍していますが、地方ですとこんな感じです。中央でしかできないこと、地方でしかできないこと、いろいろあります。

自分の周りの出来ごとを中心に、肌で感じたものごと 笑いや感動したこと 思ったこと あるときは苦悩の日々を。 ちぐはぐな文章は愛嬌ということでm(_ _)m

仕事をしていく上で、プランニングの仕事においては気持ちの部分も内容に大きく影響します。創造性のある仕事を「純粋にやっていくため」には大切な要素であると思いますので。

2011年5月15日日曜日

規格もの と そうでないもの の設計

公園などの「空間の設計」と道路・河川などの「一般土木設計」との違いとは。


道路、河川などの設計は、基準、きまりに従ってやることが多く、数値的技術を多様します。測量設計の会社が、これらの設計業務を行っているのが一般的です。道路でしたら、線形や縦断勾配などを考えながら設計を行います。

公園などの空間の設計は、技術的なことに加え創造力(こなすことではなく、あたらしいことを考える力)を求められます。
一般土木設計同様、基準やきまりがありますが、それに加えて「こんな空間があったら、こんな空間をつくりたい...」などの空間創造的な 思考が重要となります。空間の創造という面では、建築や都市の計画をする分野と共通です。



地方では、公園の設計と一般土木設計をひとくくりとされてしまい、土木的な考えのみで設計をされてしまうのが残念ながら多数となっています。
土木的な考えで、標準図の多用や規格にあるものを組み合わせただけの空間設計がありますが、標準図にないもの、規格にないものは、形にするのをあきらめる、やめるのではなく、ないものは「考えてつくればいい」のです。都市部の公園や民間の外構空間では、そのひとひねり、ひと加えがあり、空間として上質であります。

標準図や規格にあるものを構成するだけでは、ランドスケープの設計というより、土木設計の分野から脱出することはできていません。
よく、「これは規格品でないからできない」などという言葉を聞きます。が、少しの工夫で、規格品どうしと組み合わせたり、改良をしたりして、その場に合わせたものをつくることは可能です。
やわらかな、柔軟に対応できるか、と 規格ものを尊重する思考になってしまうかによって、空間設計向きの創造的な技術者か、土木設計向きのきまりに従順な技術者かに分かれます。

ランドスケープの設計を生業にしていくには、一般土木と違って、パターン化できないものもあり企業の利益はなかなかあげられなく、多大な労力、苦労を伴います。
しかし、よりよい空間、人々が利用できる空間をつくることに対して、その分のやりがいもあります。

パターン化した作業についてうやむやする方、空間を創造することに対してアイデアがたくさん浮かぶ方は、ランドスケープ分野の設計には適しているかもしれません。

規格ものとそうでないものをうまく組み合わせながら、空間の設計をする仕事がランドスケープの設計のひとつでもあります。