学生時代は、建築やまちづくりなどの課題に一生懸命になって取り組んでいた自分があります。
少なくとも、今現役の学生さんも同じような状況にあるかと思います。
一生懸命に、将来の夢や希望に向かって自分を推し進めることは非常に大切なこと。
では、社会人になってその情熱は学生のとき同様に活かされるか、周りも理解していただけるか というのが課題となっています。
学生のときは、その専門の道を進みたいという若者同士が集まって切磋琢磨して、創造力も働かせていろいろと課題制作や論文作成、課外活動など多岐に渡り行うことがあたりまえの環境でもあり、そして理解も得られやすい状況にありました。
社会人になってからは、どうか。
建築や都市計画、ランドスケープデザインなど、学科で学んだことを活かす事が出来る会社や設計アトリエ、設計事務所に入れることは、並大抵のことではありません。ましては、今の時代は10年前と比べてもっと社会状況は厳しい。
理解のある会社や設計アトリエなどで、創造力を働かせた仕事、自分から進んで取組める仕事に就くことができれば、学生時代に訓練された思考力や行動力は活かされることが多く、人生も順調に、専門の資格もとって活躍している人間になっていることでしょう。
しかし、現実には会社もよりますが、縛りが強い会社も多いのが実情で、学生時代の情熱、創造的な仕事への情熱などに理解のない会社もあります。結果、その会社の内部だけにとどまらせて(かくまってしまい)次第に技術力も、発想力も失われていってしまうこともしばしばあります。
後悔しないためにも、自分にとっての将来を良く考えること。
半分は勉強できる環境におくことも重要です。どうしても、会社のコマになることだけ考えると、技術の向上という面では限度、限界があります。
第一線を担う技術者は、業務をこなす傍ら、勉強や研究などにも熱心です。(技術や知識の強化はもちろん、創造力を持ち続けています。)
就職活動で(限られた情報の中で)仕事としてやりたい専門業種について見極めることは、なかなか難しいです。
その中でも、人生後悔しないためには、これから勤めようとする会社、設計アトリエなどについての性質や仕事環境をよく研究、下調べすることも必要です。
自分の場合は最初は(精神的には)鍛えられた反面、(技術的には)損してしまった部分もあります。それは仕方のない事でもありますが、いち地方の土木設計会社では、空間デザインや特殊な設計をする機会にはなかなか恵まれにくいのが事実です。また、閉鎖的な仕事環境になっていることもあります。
ある程度見極めた上で次のステージに はいあがれる様、常に向上心を持つことは重要です。
社会のプレッシャーやしがらみに負けないよう、継続して努力することはとても大切です。
社会的には出る杭打たれるという状況もありますが、それにめげずに技術力、想像力を高めていけば、ゆくゆくは打たれてもへこまない丈夫な杭になっている(技術力や想像力で他人を寄せ付けないくらいのレベルまではい上がっている)ことでしょう。
ただ、やみくもにやって蹴散らかすことはあってはならないことなので、そこは注意です。
ちょっと重たい話になってしまいました。
設計の仕事は、技術力、創造力、研究心を持ち、自分の芯(信念など)を忘れずにやっていくことが重要ということかなと、自分なりに解釈しています。