設計・計画に携わってる者から見て、公園や都市、地域空間についてや 北関東でのランドスケープデザイン・造園外構設計の現状、身のまわりの出来事から思ったこと、日常の話題など気持ちまで含めてざっくばらんにレポート、つぶやいていきます。
(都市部より未熟な点もあれば、その逆もある。)


【東北芸工大 環境D 3期生のいま】

同期の仲間たちはそれぞれ、建築や都市計画の分野で活躍していますが、地方ですとこんな感じです。中央でしかできないこと、地方でしかできないこと、いろいろあります。

自分の周りの出来ごとを中心に、肌で感じたものごと 笑いや感動したこと 思ったこと あるときは苦悩の日々を。 ちぐはぐな文章は愛嬌ということでm(_ _)m

仕事をしていく上で、プランニングの仕事においては気持ちの部分も内容に大きく影響します。創造性のある仕事を「純粋にやっていくため」には大切な要素であると思いますので。

2012年4月10日火曜日

盛岡のまち

先日(日曜日)の午後のひととき。

盛岡へちょっとだけ足を運んできました。
幼少時のときの帰省(波崎、小見川→盛岡)、最近は法事等で帰る(伺う)ことがほとんどでしたが、今回は盛岡の親類のところへは立ち寄らず、ひとりのまちあるき観光客?の立場で盛岡のまちなかを散策してまいりました。

岩手県を代表する駅、盛岡駅

ちょうど、盛岡三大麺フェスティバル開催と重なり、盛岡の駅前広場は賑やかになっていました。
まち歩きのパンフレットも特設案内所で配布しておりまして、パンフレットをGet!。

まち歩きパンフレット



何もパンフも見ずに計画せず、ただ歩いてみようかなと思っていただけに、ありがたい頂き物でした。

麺くいラリーののぼり旗 (盛岡駅)

イベントの様子(4/8 盛岡駅前広場)
 
盛岡三大麺フェスティバルにて「じゃじゃ麺」

多くの人でにぎわっていました。

【今回の散策ルート】
盛岡駅→開運橋→大通り3丁目(旧菜園錦町?)→菜園(川徳前)→盛岡城跡公園→岩手銀行中ノ橋支点→中津川散策→もりおか啄木・賢治青春館(喫茶→盛岡八幡宮→大慈寺町(どんと晴れロケ地界隈だそう。)→原敬墓地→明治橋~下ノ橋の(北上川)川沿い→大沢河原→菜園のシネマロード→大通り商店街→桜木小学校横→石川啄木新婚の家→材木町(有名な寄せとうふや脇:開いていなかったけど...)→夕顔瀬橋→北上川沿い散策路→開運橋→盛岡駅


【まず、駅前~開運橋~大通り~菜園界隈】

盛岡駅前の開運橋 駅前すぐに北上川が流れる


開運橋から望む北上川 岩手山が見える

駅前の北上川。大きなターミナル駅の目の前に川が流れている。岩手山への眺望も確保出来ている場所でもあり、鮭の戻ってくる川としても貴重な川でもあります。
そして、開運橋の橋の形がまた景色をつくりだしている感じもします。


大通り3丁目の路地空間 このくらいのスケールの方が歩いていて心地よい

大通り商店街のひとつ南側の路地空間。
ある意味、自分にとってはよく通った場所でもあり。
昔、正面にはダイエー盛岡店があり、祖父母の家へ帰省した際によく行っていた思い出の場所でもありました。(今は建物も建てかわり、別の施設に代わってしまったけど...。)

盛岡の循環バス(でんでんむし号)のバス停

最近は、どこの都市でも中心市街地巡回バスありますね。
山形にも、宇都宮にもあります。
盛岡はでんでんむし号なのですね。^^


【盛岡城跡公園(岩手公園)~中津川界隈】

盛岡城跡公園

盛岡城跡公園(岩手公園)より岩手山を望む

岩手公園からは、岩手山が望めるスポットがあります。
ここの場所は確か、高さを抑える工夫(条例?)で眺望を確保していたような。

さくらの開花はまだですね。 しかし、サクラ祭りのぼんぼりは準備されていました。

桜山神社 正月は沢山の人でにぎわいます

盛岡版 自転車道 (もりおか歴史文化館横付近)

もちろん盛岡にも、宇都宮や山形、仙台でもあるような自転車道がありました。



【中ノ橋通~紺屋町界隈】

ここが有名な盛岡を代表する歴史的建造物、岩手銀行中ノ橋支店です。

盛岡を代表する有名な建造物

ベニバナトチノキ

いわぎん 中ノ橋支店

中津川の川沿いは、風流な景色、空間があります。

盛岡市役所裏の中津川沿いの散策路 せせらぎ音も聞こえていい雰囲気です

消防小屋もオシャレな装いをしております。

紺屋町番屋

まちかどに観光案内いたしますの目印も。

観光案内します との印 (白沢せんべい さん)

街角の自販機 木板で囲むことで無機質な自販機を緩和し、いい感じに
お店の努力なのでしょう、街角の自販機ひとつにしても、景観を重んじることへの意識の高さがうかがえます。(自分たちで可能な範囲で工夫しているのだと理解できます)

東北電力さんの建物 意匠的に工夫されている
通常、箱のような建物ひとつにしても、ちょっとした工夫もみられ、意識の高さが伺えます。

ところどころに神社仏閣、寺社など歴史的な史跡がある

そして、まちなかの神社仏閣についても、指定文化財として文化として大切にしようとする心意気も伺えます。

和風の建物いいですね (有名なわんこそば店 東家さん)

土蔵を活かした店づくり

和風レトロな空間を、今に活用しているいい事例がところどころにみられるので、まちを歩いていて宝探しのように飽きることがありません。ところどころのスポットが繋がっている感じです。
(点→線ともなり→面になっている感じもします)

もりおか啄木・賢治青春館 (旧第九十銀行 建物)
 
建物天井 桜のマーク  天井にも おおっと思う 意匠的な発見がある

旧館を利用した、活用した事例でいえば、
山形に置き換えると、「文翔館(旧山形県庁)、山形学び館(第一小学校)」のような感じです。

この青春館の中にはおしゃれなカフェ(喫茶空間)もあります。
オシャレなカフェでコーヒーは如何でしょうか。って感じがし、
コーヒーを1杯飲みました。なんだか、高貴な感じもして心地よい。^^

喫茶空間もいい感じです

そして、現代の仕様の建物でも建物の表情(外側)の工夫だけでも、まちに変化をもたらすことが出来る事例がところどころにありました。



【八幡町~大慈寺町界隈】

盛岡八幡宮を正面に、八幡町の軸線(みち)が通ってまちが形成されています。

八幡町の消防小屋  現代の仕様でも、表情を工夫するだけでこんなに違うのだ!

盛岡八幡宮

大慈寺町は、史跡などが点在していました。

大慈寺 原敬(はらたかし)の墓があります

路地空間の先に、アイストップでシダレザクラ?かな ランドスケープ的な手法が見られる。

宇都宮でも、路地の先(本郷町通りと大通りの交差点付近)にイチョウがあったり、日光でも路地の先にシダレザクラ、イチョウがあったりしますね。これもまちの要素として大切なものであります。


歴史めぐりの案内サイン

まちの案内サイン 形が統一されてわかりやすいながらもデザイン的には周り(景観)への配慮もあり


【下ノ橋町~大沢川原界隈】

新幹線からみると、東京方面から盛岡駅に到着する直前、右側にみえる風景です。
北東側にまちが形成されています。
ちなみに南西側は新しくできたまちで、道の広さも違います(広いです)。

中津川と北上川の合流付近(下の橋中学校付近)より 盛岡の市街地(菜園方面)を望む

盛岡のプロスポーツ ビックブルズの自販機

ご当地自販機もありました。
ビックブルズは、栃木ブレックスと同じプロバスケットチームです。
最近は、いろんなチームの自販機を見つけることが多くなってきました。
地域色があって、その土地に来たんだなという気持ちにもなります。


改修中で見ることできず...。

ちなみに、歴史的な建物として紹介されている宣教師館は改修中でした。
(きれいに修復されるのかな。公開されるのが楽しみです。)


【再び 菜園~大通り界隈】

昔からある市街地は路地空間のスケールが残っています。
旧路地名の紹介もあったりします。

路地には旧地名の由来もあったり

菜園シネマ通り。
電線地中化され、景色がすっきりしました。

菜園 シネマストリート 映画館通り

大通り商店街も、自分が子供のころ(二十数年前ごろ)にアーケードが改修され、今につながっています。
写真の水景施設も健在でした。(個人的に、昔 写真を撮った記憶がある)

大通り商店街にあるビルふもとの銅像とちょっとした水景

【長田町~材木町界隈】

市役所、県庁より西側へ広い中央通りがのび、近代的な空間になってもいますが、その一角にも歴史的なスポットがあります。

石川啄木新婚の家

石川啄木新婚の家にある、(南部鉄瓶が置いてあった)いろり空間は、魅力的な和風建物の空間でもありました。



といった感じで、約17000歩(4時間ほど散策)のまちめぐりでした。
なかなか盛岡へ行けることがないので、どうせなら歩けるだけ歩いてしまおうという魂胆にて。
結局、夕日が沈みそうな時間まで歩いてしまいました。^^

夕顔瀬橋からの夕日と岩手山、北上川

自分の育ったところはチバラギ(千葉と茨城の境あたりのこと、利根川沿線の地域のこと)ですが、盛岡のまちは、自分にとってはある意味土地勘のあるところ。(第○のふるさと。どのふるさとも思い入れが深いので、順番はつけがたい。)
昔は、盛岡の親戚のおじさんの車などで移動することがほとんどでしたので、あたらめて一人で散策したというのははじめて。一人なのである意味気楽、自由行動。いってみたいところになんとなくふらっと行ってみる、立ち寄ってみる というのがまちあるきの醍醐味のような気がします。

歩いてみて楽しいまちは、ある意味文化が成熟している、活かされている証拠でもある。

北上川沿いの遊歩道


手づくり郷土賞のサイン

歩くと、細かいところに目が行く。
歩くスピードでつくられたまちはなんだか歩いていて楽しく、魅力的でもある。

わんこ兄弟(盛岡駅)

そんなことを感じた、盛岡のまちでありました。
日常の生活の中にも、文化や建物景観、風景をとても大切にしている心意気が感じます。
また、来たいと思わせる魅力がありますね。


まちの風景や出来事などを記録におさめることにはまってしまっている感じも...。(笑)
大学時代の環境デザイン演習のような感じでまちあるきをしてしまっている感じも ...。


写真はもっとたくさん撮った(いつもより多めに)のですが、きり無いのでこの辺にて。