設計・計画に携わってる者から見て、公園や都市、地域空間についてや 北関東でのランドスケープデザイン・造園外構設計の現状、身のまわりの出来事から思ったこと、日常の話題など気持ちまで含めてざっくばらんにレポート、つぶやいていきます。
(都市部より未熟な点もあれば、その逆もある。)


【東北芸工大 環境D 3期生のいま】

同期の仲間たちはそれぞれ、建築や都市計画の分野で活躍していますが、地方ですとこんな感じです。中央でしかできないこと、地方でしかできないこと、いろいろあります。

自分の周りの出来ごとを中心に、肌で感じたものごと 笑いや感動したこと 思ったこと あるときは苦悩の日々を。 ちぐはぐな文章は愛嬌ということでm(_ _)m

仕事をしていく上で、プランニングの仕事においては気持ちの部分も内容に大きく影響します。創造性のある仕事を「純粋にやっていくため」には大切な要素であると思いますので。

2012年4月24日火曜日

感性のデザインを忘れずに!

空間をプランニングする、デザインする立場より思うこと。

都市をつくっていくこと、まちをつくっていくこと、地域をつくっていくことは、短絡的に単純にモノをつくる、こわすというだけのものではない。

人々の生活の舞台とは、いろんな要素が単純かつ複雑に絡み合っているもの。
良かれと思って事業を進めても、反発を喰らってしまう事もしばしばであります。

どうして、そんなことになってしまうのか。
その一因としては、業務やプロジェクトそのものだけしか見ようとしないことにあるような気がします。
仕事を進めていく上では、そのことに集中するのはとても大切なのですが、何かを忘れてしまってしまいがち。

空間の設計でいえば、空間の構成、構造を考えることはもちろんなのですが、その先の目標とされる人々の思いでの記憶に残るような空間づくりを念頭におき進めていくことが必要となります。
ある意味、自分たちの住むステージを創っていくことは、機能のデザインの他に、感性のデザインについても忘れてはなりません


いろんな事業等において、「エイッ、ヤー」の世界で強引に進めていかなくてはいけないこともあるのでしょうけど、ちょっと一呼吸おいてタイミングを図りなが ら推し進めておくことも必要だと感じることがあります。
同じことでも、タイミングをコントロール出来なければ、例えいいことでも、悪く思われてしまいがちです。そして、ちょっとした一工夫が、人々に感動を与える事業になり、多くの人々に理解を得ることにつながるはずです。

(例えばある復旧事業をみたときに)
崩壊しそうな斜面やその隣接地にサクラがその場にあったとしましょう。
日本人にとってサクラに対する思い入れは、とても大きなものであります。

今まで見られてきた発想
構造物等の崩壊 → 崩壊した箇所の撤去 → 構造物の修復

最近の傾向(のはず)
構造物等の崩壊 → ※ 残せるものと残せないものの取捨選択 → 残せないものの撤去 → 残したものとのコラボレーションによる構造物等の修復


残せるものと残せないものの取捨選択の中には、構造物的なこともあれば、人々の気持ちの部分的なものもあります。
物理的なものの他に、人々の感性へ訴えかけるものを創っていく、修復していくことが、本当の未来への都市や地域、住環境づくりへつながっていくはず です。
(文化といわれるものをどのように(居住空間などの)環境へ結び付けていくのか)


「先を見ながら、創造力を働かして、モノゴトを推し進めていく。」

大切なものは何か? 本当に求められているものは何か?
最終的に数値で追い込むとしても、数値だけで見るのではなく、形や、形のないものまで含めて捉えていくことが大切だったりします。

残念なのが、無機的に、形式的に推し進めてしまうこと。
どんなことでもそうですが、実践者、担当者の懐の深さ、バランス感覚が試されることなのでしょう。
(自分も、そのことに関しては常に挑戦の身ということなのですが... まだまだですから...)
ある意味、ゴール地点は無いもの、見えてこないものかもしれませんね。

環境をデザインしていくことは、簡単なようにとらわれがちですが、ものすごく奥が深いですね。^^