大都市圏以外の地方都市で 【専門の仕事を追い求める、やっていくことの難しさ】 と称して
何か、解決の道が探れないものか?
大学や専門学校、高校などで専門的なことを学んできた技術者にとって、自分の志した職業や職種に就くことができ、その道で活躍している姿を思い描き、将来へ向かっていることかと思います。
一般的に知られている、建築や土木の施工や設計においては大都市圏では、数多くの会社や設計事務所等があり、地方都市でも数は少ないですが、専門的な職場は存在しています。
まちのことや、公園などの外構の空間、地域の活性のことまで器用にこなすことのできる特殊な会社や組織は、ほとんどが東京や大阪などの大都市近郊に事務所を抱え、専門性をもって全国を飛び回りながら仕事をしている状況です。
優秀な会社はある意味ひっぱりだこであり、中央(大都市圏)に拠点を構えて全国いつでも動き回れるような体制と大勢の優秀なスタッフのもと仕事をしています。
地方の一コンサルでそこまでの機動力、実力があるかといえば、そこはゼロとはいいませんが、なかなか実践できていないことは否めません。
同じ事を、一地方の小規模なコンサルに望まれても規模相応ということもあり、機動力も資金力も中央の専門コンサルにはかないません。
地方で専門といわれているコンサルにおいても、専門で勉強して特化した会社であれば中央ほど力は及ばないにしても違う力を発揮することもあるのですが、専門スタッフの人数などではやはりかなわないところがあります。
(中央のコンサルで専門スタッフが10人揃っているのと、地方で1~2人しかいないスタッフでこなさなくてはいけない状況であります。10人の専門スタッフの知識と2人の専門スタッフの知識ではアイデア、機動力、迅速性、確実性等、歴然の差が生まれてしまいます。)
地方でやっていくには、あるときは地に根付いた専門的なことを求められるときもあり、またあるときは専門に近いという理由だけで別のことをこなさなくてはいけない仕事も多々ありで、必ずしも専門だけに特化した仕事をしているだけではない状況もあり。
また、一地方の環境では、専門の仕事の数も少なく、それだけを追い求めることでは会社も不安定になってしまうことから、一般的な設計の分野までこなすこともあったりと。そして、梃子としての仕事に追い回されることもあったりと。
なかなか、大学等で学んできた専門的な仕事をする機会やたくさん学ぶ機会に恵まれないので、大都市圏にある専門的なことが出来る会社と比べると、どんどん差がつけられてしまっています。
(地方で専門に特化した仕事を求めるには...)
① 地方でやっていくには、本当に専門的なものに特化して優秀なスタッフを集めてやっていきもっと身動きのとりやすい環境(ある意味、アカデミックな思想もとり入れた業務形態)にするか、
② 広く浅くでも無難にこなすことが出来るスタッフ形態で、地方に特化した痒いところに手が届く形態にするか。
どちらをとるにしろ現実問題として1人の技量に頼る形となり、一人の技術者が抱える重圧が大きい形となります。
専門を志していて、仕事もこなせる技術者はなかなか、またこれも現実問題として地方で集めるには限度もあったりもしてまして...
大学等では、地方においても専門的な教授陣を集め、目標に向かって活躍の場を追い求めていますよね。
地方コンサルではどうか。
先見の目が在る技術者の下、専門性に特化した優秀なスタッフと連携できるチームづくりができていればいいのですが、そこまでの技量が残念ながらあまりありません。
専門的にやっていきたい若手技術者が、その世界に飛び込んだとしても大学とは違い、先輩社員が同じ研究や専門的仕事をやってきたとは限らないので、話の理解度も異なり、話題の共有性の範囲も異なり、ある意味いちから道を切り開いていかなくてはいけない苦しさがあります。
若手一人で地方で紛糾するのと、大都市圏で数十人で同じ事をするのでは力の差は歴然というわけです。
地方で専門的なことをやっていくには、中央と同じようなスタッフを揃えることと、全国的に飛びまわれる環境をつくることが大切です。中央と同じような社員構成で、地方の地の利を活かした仕事ができれば、地方が有利に働くことも。
厳しい環境の地方で専門的なことをやっていくには、会社のリーダー、代表が、ある意味大学で教えられるくらいのレベルの技術者であり、会社を引っ張っていくという器の持ち主でないと難しいのかもしれません。
社員は社長のレベルに追いつくことは出来ても、追い越すことは出来ないという言葉があります。
やはり、問題意識の在る社長や代表のもと、同じ志を求める専門的なスタッフを取り揃えた組織が強いのは言うまでもありません。
特殊な専門的な仕事をするのに 地方(地場)を中心の仕事だけでは、会社を維持していく(賄っていく)には限度があります。
専門的なことを学びたいと思っている技術者を集めて飛躍を望むか、なんでも屋 になって専門的な実力があまり定着しないことを望むか。
(志をもってやる人間は前者だと思いますが...。)
どうなるにしても会社や組織を引っ張る社長、代表者次第。
ある意味、カリスマ性のある社長や代表のもとではじめて動けるもの、切り開けるものであって、操っているだけの社長や代表ではなかなかうまくいかないのが現状です。
(代表の意気込み、技術力と、それを支えるスタッフのマッチングがあってはじめていい方向にうごくものではないでしょうか。)
技術的なことがわかる舵取り役とそれをサポートできる技術者集団がベスト。
地方でやっていくには、もちろん全員が技術者集団であって欲しい。
そうでないと、何が足りないか、何を強化しなくてはいけないかがいつまでたっても分析できません。
会社をコントロールする人の比が多い組織や会社ほど、技術者、当事者は苦労する。
発注者様側と協議、話をする上でも、営業的なことのほかに技術的な話題を理解する営業の存在が必要です。そうすれば、技術側の万年時間不足が少しでも解消できるのではないでしょうか。
小規模でもうまくいっている会社、組織はそこのところがきちんと把握できていて、問題点を解決していこうという建設的な動きがあります。
これらをヒントに工夫しながら、地方でもやれることを探っていきましょう。