設計・計画に携わってる者から見て、公園や都市、地域空間についてや 北関東でのランドスケープデザイン・造園外構設計の現状、身のまわりの出来事から思ったこと、日常の話題など気持ちまで含めてざっくばらんにレポート、つぶやいていきます。
(都市部より未熟な点もあれば、その逆もある。)


【東北芸工大 環境D 3期生のいま】

同期の仲間たちはそれぞれ、建築や都市計画の分野で活躍していますが、地方ですとこんな感じです。中央でしかできないこと、地方でしかできないこと、いろいろあります。

自分の周りの出来ごとを中心に、肌で感じたものごと 笑いや感動したこと 思ったこと あるときは苦悩の日々を。 ちぐはぐな文章は愛嬌ということでm(_ _)m

仕事をしていく上で、プランニングの仕事においては気持ちの部分も内容に大きく影響します。創造性のある仕事を「純粋にやっていくため」には大切な要素であると思いますので。

2011年12月22日木曜日

機能とデザインの両立

地方で働く、公園などの空間設計をする技術者として、日々葛藤していることがあります。

空間を設計する上で、空間の形や風景、見え方などを考慮して空間創造的な発想のもと、こんな空間があったらいいななどと創造力を膨らませて設計を行います。
いわるゆる空間の形を考えるプランニング的発想です。

しかし、地方においては土木設計とひとくくりにされてしまい、空間を創造する思考よりも、構造物単体の構造が持つかどうかに目が行きがちになってしまいます。
いわゆる、構造ありきの発想です。
設計の議論が、そのポイントのみに絞られてしまい、せっかくの空間設計の醍醐味を失ってしまっているのは残念に思えます。
空間をつくりあげていくことをつまらなくしてしまっては、せっかくの新しいものをつくるチャンス(空間を良いものへしていくチャンス)に対してもったいないです。

どちらも大切なことに変わりの無いことではありますが、空間の設計はあるいみいろんな視点で、柔軟な発想のもと進めていくべきことかと思います。


「デザインされたものは使えない」と言ってしまう方もいますが、果たしてそうでしょうか?

「機能面しか考えられていなくて殺伐としている」 という意見も聞かれます。
「構造物のオンパレードで空間としての魅力がない」 という意見も聞こえます。

デザインと機能を両立させて、人に訴えかける空間をつくりあげて行く事が、建築や都市空間のデザイン、設計を行うものの目標とするべき考え方です。


空間の設計では、構造面のみに支配されるのではなく、空間のデザインに構造をとり入れて行く発想のほうが言いかと思います。 構造は空間の形を実現させるために利用するものと考えてもいいと思います。
大をみて小をみる。小をみて大をみる。いろんな角度から見ていくことが必要なのです。



空間の設計は、土木技術も用います。そして建築的な空間発想の思考も用います。都市計画的な視点やまちづくりの分野の考え方も用います。
(土木技術は必要なものでもあり、否定はできませんが...)土木技術のみで考えてしまっては、空間の面白さ、楽しさに欠けてしまいます。プラスアルファの要素を複合的に絡めていき成熟させていくことが必要です。
あらゆる分野のことを、トータルしてバランスよく使い分ける、使っていくことが必要な設計分野であります。ひとくくりでいえば、人々が使う 「環境をデザインする」 という仕事です。

モノや空間は人に利用されて、人から感銘を受けて、あるときは人々に潤いや安らぎを提供していくものです。


大学時代に教わった、「芸術的思考 と 工学的思考 の両立」
環境をデザインするという分野においても、必要なことで、これからも挑戦していくべきことであると思います。


使えるデザインを創造していくこと。かつ、おさまりの良いデザインを求めていくこと。
空間デザイン分野を志す一技術者として、忘れないよう心がけます。