形のデザインは、かたちだけ考えればいいものでもなく、数字だけで根拠付けや積み上げていけばいいものでもない。
どちらかへの偏りや、考える思考が働かないとトータルバランス的に 「ぱっとしないもの、不具合なもの」 が生成されてしまいます。
地方では、公園や公共の空間の設計を 「一般土木設計で扱われる」 ことも多くあります。
本来は空間のデザイン、空間感覚が必要な業務であるのですが、数値だけで追ってしまい、しっくりこない生成物を生んでしまいがちです。
数字だけで追い込んでも、形のことが抜けてしまい
形だけで追い込んでみても、数字的なつじつまがあわなくなることもあり。
しっくりこない生成物ができてしまう(陥りやすい)こととして、ものの数量や力学的数値 と 表現したい形 がリンクしないことにあります。
ある意味、頭の中での考える思考(思考回路?)が違うことから、それらを融合させたものがなかなかできていないのが実情です。
数字的な技術を積み上げることも大切なのですが、ものの形や根本的な問題へ着目することが、空間などの設計には必要なこと。
ですから、(建築や土木、都市計画やランドスケープデザインなどの空間の設計を学ぶ)大学や専門的なことを学ぶ場(学校)では、ドローイングやデザインなどの技術的なことを取得することのほかに、根本的な問題点や学術的な思考、理想を追求し、社会に出たときに備えて、答えは出なくともそれらの考えをどうやって社会に活かしていくことが出来るかまで を考えて欲しいと思います。
そういう経験をした人、あるいは経験なくともそのような思考の持ち主は、やはり着目点が違います。
広くも考えることができ、またピンポイントでも考えることが出来る。
ランドスケープを考える人は、大きなもの(都市や山村のこと)から小さいもの(細かなディーテール)まで考えられることを求められます。
物事を全体的に考えること。
ポイントで考えること。
全体のバランスを考えること。
それぞれ単体のものを構築し、複合体の考えを組み立てること。
「数字で考えること」 と 「ものの形で考えること」
お互いが全く別のことであるように見えますが、関連づけて考えてみてはどうでしょう。
ものごとを単一的に、単体的に考えることも時には重要なときもありますが、空間の設計の分野では特に、複合的に捉えることをお勧めします。
(社会の仕組みと同じようなものです。これをやったら、あちらが影響する。あちらへのフォローをどうするかまで考えることと同じです。)
全体的に見えてくれば、この先において どのように関連づいていくか が見えてくる と信じたいですね。